『食の未来』(DVDと解説本)
DVD:90分、5,000円、2004年
製作・Lily Film
日本語製作・日本有機農業研究会科学部
解説本(改訂増補版)
:A5判34ページ、600円+送料、2007年
制作発行・『食の未来』日本語版制作委員会
■はじめに
ドキュメンタリー映画『食の未来―決めるのはあなた』は、米国のデボラ・ガルシア監督が制作した「The Future of Food」(2004年, Lily Film)の日本語吹替版です。
日本有機農業研究会は、この映画を日本で広めたいと日本語版の制作に取り組み、2006年9月にかんせいさせることができました。
有志による日本語版委員会では、このDVDを使った全国上映運動の呼びかけと、併せてこの開設テキスト「『食の未来』と日本の現状」を制作いたしました。映画で語られている内容、貴重な証言やデータをまとめ、日本の問題を書き加えました。
映画では、農薬、化学肥料、単一品種による大規模農業、補助金による安い農産物の輸出攻勢など、そうした米国農業の構造の延長線に遺伝子組換え作物が生産されていることが語られています。
副題「遺伝子組換えで広がる緑の砂漠」は映画のなかで自殺種子にふれた証言から取ったものです。このまま進むならば、芽にはみえない崩壊が進み、突然に破局が訪れるだろうとチャペラ博士は語っています。
一番大切な食べ物、それを提供する農業はどんなかたちがいいとあなたは思いますか? 決めるのは政府でも企業でも学者でもなく、あなたです― これがこの映画のメッセージです。
上映と併せて、また学習にこの解説テキストを活用いただければ幸いです。
■ドキュメンタリー『食の未来』 (Lily film HPより)
アメリカの農場と食卓に革命が起きています。私たちが口にする食べ物の中身が変えられようとしているのです。
「食の未来」は、この10年間表示もされずにひそかに食品売り場を占領してきた特許を伴った遺伝子組換え食品の背後にある不安な事実にメスを入れた作品です。
この映画は、カナダのサスカッチェワン平原からメキシコのオアハカ州にある農場まで、この新技術に巻き込まれた農民たちの声を届けるものです。組み換え作物を食卓に乗せようとする事は、健康影響、国の政策、グローバル化の推進などに不安があります。
アメリカ、カナダ、メキシコからの映像を通して、「食の未来」は世界の食料支配をもくろむ巨大多国籍企業が私たちの食べ物を変えようとしている事と、政治的思惑と市場の複雑な関係を探っています。そして大規模な工業的農業ではなく、有機農業や持続的農業こそが現在の農業危機を打開する真の解決策であると位置づけているのです。
■解説本(改訂増補版)の目次
はじめに
化学兵器から農薬と化学肥料 そして遺伝子組み換えへ
種の壁を打ち破る技術=遺伝子組み換え(GM)
「実質的同等性」評価の欺瞞と表示
遺伝子組み換え作物の安全性
圧力を受ける研究者
原種汚染
遺伝子組み換え(GM)輸入種子の自生問題
GMOフリーゾーン
種子に特許
自殺種子―ターミネーター技術
トレーター技術
「回転ドア」人事
米国の農業補助金制作
食料主権とWHOにNO!
企業に搾取される農民
遺伝子組み換え(GM)小麦
遺伝子組み換え(GM)イネ
ディフェンシン耐性イネの問題
CSA(地域が支える農業)
あなたにできること
詳しい説明
おわりに
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